ドクター藤岡のガンなんてもう恐くない【vol_04】

第四回「~ガンと体の関係~ ガンは治療後の予防が大切 -ポイントは免疫力」

 現在では一般的に、レントゲンやCTで画像に捉えられる大きさに成長したものを「ガン」と呼んでいます。
 しかし、そこまで成長する間に、体内の免疫系では何らかの変化が見られる場合が多いのです。その変化を検査するのが「免疫ドック」。

 ガン治療で最も確実なのは、「手術」です。手術で確実に摘出し、早期のガンであれば手術後の再発・転移の確率はかなり低くなります。しかし絶対とは言い切れません。
 患者さんは、手術後に抗ガン剤の投与を受けて退院、その後、外来通院となります。外来診察で行われているのは、検査がほとんどです。つまり、再発や転移のチェックだけをして、もし再発や転移が起これば、その時点で対策を考えましょうということなのです。患者さんは、もし再発や転移が起これば、次は助からないかもしれないという不安を抱えながら生活しています。
 しかし、実際行われるのは検査だけで、再発・転移予防対策がとられてないケースを非常に多くあります。まさにこの部分がガン治療の盲点であり、手術後に充分な再発・転移対策がとれれば、ガン死亡者数も減少できるのです。
 では、現在の医療技術で、何ができるのか? 私は一部のガンを除いては、免疫を強化することが再発・転移を予防する最も有効な手段だと考えています。「免疫ドック」で現在のガンに対する自己の免疫力を測定し、予防対策を立て、ガンの再発・転移を防ぐことも可能なのです。

[My First Seat ~私の特等席~ 2003.09掲載]